効率的に結果を出す体質別の痩身アプローチ
エステ業界で昔からずっと変わらず需要のある痩身メニュー。特に夏に向かう春先からの需要が増える傾向にあります。数年前からトレーニングブームになり、自分で運動してダイエットしようとする人も増えましたが、その中でも一定数は変わらずエステサロンでの痩身メニューを受けています。そんな需要の多い痩身ですが、エステティシャンの実力とは別に体力的な限界を感じてしまうサロン様も多くいらっしゃいます。今回はそんな体力勝負と言われる痩身で、エステティシャンの身体に負担をかけず効率的に効果を出す為の、東洋医学的観点から見た体質タイプについてご紹介したいと思います。
【体質別の痩身メニュー】
自分でダイエットしようとしてもなかなか続かない、運動が苦手など、様々な理由がありますが、自分自身でダイエット成功までの食事や運動、メンタルなどをコントロールするのは大変なことです。専門知識のある信頼できるエステティシャンの指導のもと、一緒に取り組むことで、お客様は効率的にダイエットができることになります。一方、サロンではよく痩身メニューのパターン化が多く見られます。痩身メニューを導入しているサロン様でも、色々なやり方をしていると思いますが、温熱機器、痩身機器、ハンド施術など、何種類かの施術をお客様のご希望とご予算などに合わせて、組み合わせてご提案されていることが多いのではないでしょうか。それぞれの機器や施術に効果がありますから、それらを組み合わせることで、一定の効果が期待できます。ですが、その中でも顕著に効果の出るお客様と、思ったように効果が出てこないお客様、効果の出方にバラつきがあるのを少なからず痩身をされているサロン様は施術をされる中で感じておられることと思います。人それぞれ体質が違うのは皆さんお分かりかと思います。全てのお客様に同じようにアプローチしてはバラつきが出てくるのも当然と言えます。お客様の私生活の努力も勿論ありますが、それだけで効果が変わるわけではありません。その方の体質によって、痩身のアプローチの効果的な方法というものがあります。この方は肉質が硬いから、この人は冷えているから、といった所見だけで内容を変えることではなく、東洋医学の理論に基づいてその人の体質を見極め、それに合った効果的な施術プランを組みます。そうすることでそれぞれ効率的に効果を出すことが可能になります。
【東洋医学的観点から見た5つの体質】
東洋医学では気・血・水の3つのバランス状態から、その人の健康状態を判断します。
●気虚タイプ | ▢朝が苦手 ▢疲れやすく、すぐ横になりたくなる ▢食欲がなく、胃もたれしやすい ▢声が小さく、息切れしやすい ▢風邪を引きやすい |
●気滞タイプ | ▢胸や喉がつかえた感じがする ▢お腹が張る ▢ゲップやおならが多い ▢動悸や吐き気がある ▢焦りや不安感がある |
●血虚タイプ | ▢髪、肌、唇が乾燥しやすい ▢手、足がつりやすい ▢めまいや貧血になりやすい ▢集中力がない ▢寝つきが悪く、よく眠れない |
●瘀血タイプ | ▢クマやシミが目立つ ▢アザができやすく治りにくい ▢唇、歯茎の色が暗紫色 ▢肩こりや、手足が冷えやすい ▢便秘ぎみ |
●水毒タイプ | ▢むくみやすく、体が重い ▢大汗をかく ▢喉が渇きやすい ▢鼻水、たん、唾が多い ▢胃腸からチャプチャプ音がすることがある |
上記のチェックに1番当てはまる項目が多いタイプが、あなたの現在の体質タイプです。
以下がそれぞれのタイプ別の傾向です。
●気虚タイプ
エネルギー不足、免疫力や体力が落ちやすい
●気滞タイプ
エネルギーが滞っている、張りや痛みを感じやすい
●血虚タイプ
血液量の不足、冷えに弱い
●瘀血タイプ
血流が悪い、婦人科系トラブルが起きやすい
●水毒タイプ
水分代謝が悪く、むくみやすい状態、気温差に弱い
このように体質タイプによって、体の問題も違うことが分かります。
この記事のライター・専門家
増田 由起子
日本Inner BEAUTY Creation協会 代表理事
タイ政府公認講師
◇日本Inner BEAUTY Creation協会
公式サイト
[経歴]
数々の有名サロン、海外サロンでの経験を経て、2008年独立し自身のサロンHARISを開業。その後、タイで東洋の伝統技術を習得し、2015年タイ政府認定講師の資格を取得。多くのサロンマネージメント、エステティシャンの育成に携わりながら、2017年より東洋の技術をエステティックに取り入れた、美内臓/美子宮セラピー®を構築。2021年日本IBC協会を設立。2022年株式会社HARISを創立。「内側からの美容」をコンセプトに、様々なメソッドを考案し、全国各地で講師活動を行っている